■シチャーマンのサイコロ(その3)
サイコロの6面が{1,2,3,4,5,6}ではなく{1,3,4,5,6,8}になっていたとする.
[Q]もうひとつのサイコロの各面を適当に決めると,2つのサイコロを振ったとき,目の和の確率分布が普通のサイコロ2つを降ったときの確率分布と等しくできることを示せ.
[A](その2)より,{1,2,2,3,3,4}
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これを一般化して,
[Q]n個のサイコロの6n面の目の決め方のうち,目の和の確率分布が普通のサイコロn個を降ったときの確率分布と等しくできるものをすべて求めよ.
[A]
{P(x)}^n=x^2(x+1)^n(x^2+x+1)^n(x^2−x+1)^n
したがって,
P1(x)・・・Pn(x)}={Pk(x)}^n
Pk(x)=x^ak(x+1)^bk(x^2+x+1)^ck(x^2−x+1)^dkの形でなければならない.
ここで,Pk(0)=0 → ak≧1
a1+a2+・・・+an=n → ak=1
Pk(1)=6 → bk=1,ck=1
dk>2とすると係数が負になるので,0≦dk≦2であるが,d=0とd=2の場合は,{1,2,2,3,3,4}と{1,3,4,5,6,8}の目をもつサイコロ(シチャーマンのサイコロ)に相当する.
したがって,唯一の解はシチャーマンのサイコロk組と普通のサイコロn−2k個からなる組み合わせである.
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