■靴ひもの通し方(その3)

 靴ひもの通し方では経済性よりも,靴ひもの締まり具合という力学的な観点=靴ひもの横方向にかかる張力の合計が重要になる.その観点からは,n=6の場合,

[1]蝶結び:2/1+4/{1^2+h^2}^1/2

[2]たがいちがい:2/1+10/{1^2+h^2}^1/2

[3]ジグザグ:6/1+5/{1^2+h^2}^1/2+1/{1^2+25h^2}^1/2

[4]星:6/1+2/{1^2+h^2}^1/2+4/{1^2+4h^2}^1/2

となる.

 列と列との間の距離を1,同じ列内で穴と穴との垂直距離をhとしたが,もっと一般的な議論では,両者の比をh’(これまでの議論ではh/1)をとして,

[1]h<h’のとき,たがいちがいが最も強い締まり具合となる.

[2]h>h’のとき,ジグザグが最も強い締まり具合となる.

 [参]バロウ「数学を使えばうまくいく」青土社

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