■ユークリッドの互除法の測度論(その1)
a>bとする.ユークリッドの互除法のアルゴリズムは(a:b)に対して (b:a−b)
で置換するというものである.これを,
(a:b)=(b,a−b)
と書くことにする.
これはどこか見覚えのある式であって,仮にa=τ,b=1とおくと
τ:1=1:τ−1
となることから,ユークリッドの互除法と黄金比の関係が示唆されるのである.
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また,レヴィの定数とは,実数xのn項までの連分数展開pn/qnとする.ほとんどすべての実数に対して,
(qn)^1/n→exp(π^2/12log2)=3.27582292・・
(qn)→exp(nπ^2/12log2)
ところで,ユークリッドの互除法は,有限回の割り算で終了するが,n÷mにおいて,nを一定にしておいて,それより小さいすべてのmについて割り算の実行回数の平均を取ると,だいたい,
(12log2/π^2)・logn+1.467
になるといわれている.また,1.467にはζ’(2)やγが関係しているという.
レヴィの定数がユークリッドの互除法のアルゴリズムと関係していることは間違いないであろう.余談であるが,
Σ1/k2^k=log2
Σ1/k^22^k=π^2/12−1/2・(log2)^2
との類似性が気に掛かるところである.これらにもζ’(2)やγが関係しているのだろうか?
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