■オイラーの素数生成式(その25)
(1)オイラーの2次式:f(x)=x^2+x+41はx=0〜39に対して素数を与えます.
他にも素数をよく生成する式が昔から知られていて
(2)ルビーの2次式:f(x)=|36x^2−810x+2753| (x=0〜44)
(3)フロベニウスの2次式:f(x)=2x^2+2x+19
(4)4x^2+170x+1847
(5)4x^2+4x+59
などがあげられます.
一方,多項式ではないもの(漸化式)では・・・
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【1】藤本の定理
『素数を表す漸化式
pn=[{logζ(an)+Σ(r=1~n-1)log(1−pr^-an)}^-1/an]+1
が成立する.ここで,prはr番目の素数,ζ(s)はリーマンのゼータ関数,[・]はガウス記号,また,anはan≧pnを満たす任意の定数で,たとえば,2^2n,2^n,n(n−1)/2などをとることができる.』
(anはnlog(nlogn)(n≧6)より小さくできない.)
早速簡単な検証に移るが,n=1のとき,a1=2とすると
ζ(a1)=ζ(2)=π^2/6
p1=[{logζ(2)}^-1/2]+1=2
が容易に確かめられる.
この定理は(すべての素数でなく)p1,p2,・・・,pn-1だけからpnを定める式を与えている.証明は割愛するが,
1/(pn−1)^an≧{logζ(an)+Σ(r=1~n-1)log(1−pr^-an)>1/pn^an
が成立することを示せばよい.
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