■3乗保型数(その4)

 3乗保型数には

  x^3=x→x(x−1)(x+1)=0→x=0,1,−1

の基づく性質がみられるに違いない.

  x^3=x

をZ10で解くとは,Z2とZ5で解くことに帰着されるが,Z2とZ5はともに整域なので,3乗保型数の解は2乗保型数をPn,Qnとして,

  ±1,0,±P,±Q,±(P−Q)

で尽きているという.

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 4乗保型数には

  x^4=x→x(x−1)(x^2+x+1)=0→x=0,1

の基づく性質がみられるに違いない.

  x^4=x

をZ10で解くとは,Z2とZ5で解くことに帰着されるが,x=0,1を代入すると

  x^2+x+1=0 (mod2)

  x^2+x+1=0 (mod5)

はともに解をもたないことがわかる.

 したがって,4乗保型数の解は2乗保型数をPn,Qnとして,

  1,0,P,Q

で尽きている.

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 5乗保型数には

  x^5=x→x(x−1)(x+1)(x^2+1)=0→x=0,1,−1

の基づく性質がみられるに違いない.

  x^5=x

をZ10で解くとは,Z2とZ5で解くことに帰着されるが,x=0,1,−1を代入すると

  x^2+1=0 (mod2)

は解をもたないが,

  x^2+1=0 (mod5)

は2つの解をもつことがわかる.

  α=[・・・1212]5

  β=[・・・3233]5

 したがって,4乗保型数の解は

  0,1,−1,α,β

の組み合わせによって,2乗保型数をPn,Qnとして,

  ±1,0,±P,±Q,±(P−Q)の9個と

  [・・・5807]10

  [・・・2943]10

  [・・・6432]10

  [・・・3568]10

  [・・・7057]10

  [・・・4193]10の6個,計15個で尽きている.

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