■4次元の雪(その4)

【1】ニュートン数

 ニュートン数を,球に限らず一般の図形Sに接することができるSと合同な図形の最大数と定義して,ニュートン数を求めてみると,

   平面図形      ニュートン数

  正三角形         12

  正方形           8

  正n角形(≧5)      6

  ルーローの三角形      7

  定幅図形         ≦7

  平面充填可能な凸板   ≦21

 30°30°120°の角をもつ三角形のニュートン数は21ですが,この三角形は正三角形格子(3,6)の各面を3個の合同な三角形に分解することによってできるモザイク模様(麻の葉文様)です.日本では古くから障子や寄木細工のデザインなどとして用いられていますから,ご存じの方も多いと思います.

 円以外の凸平面図形に対するニュートン数の研究は,フェイェシュ・トートにより始められ,

  N(S)≦(4+2π)D(S)/W(S)+2+W(S)/D(S)   (D:diameter,W:width)

が与えられています.また,

  N(S)≧τd

が成り立つことが証明されています.すなわち,球が最も密集を好まない.

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【2】ハドヴィゲール数(平行移動の接吻数)

 ハドヴィゲール数は,平行移動で一般の図形Sに接することができるSと合同な図形の最大数と定義されます.ハドヴィゲール数については

  d(d+1)≦H(S)≦3^d−1

が成り立ちます.

   立体図形      ハドヴィゲール数

  正四面体         18

  立方体          26

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