■無限級数の問題(その4)

1/1−1/2+1/3−1/4+・・・

は調和級数の交代級数で、メルカトールの定数とかグレゴリーの定数と呼ばれます。この値は対数関数のマクローリン展開

log(1+x)=x−1/2x2 +1/3x3 −1/4x4 +・・・

によりlog2に収束することがわかりますが、元の級数の項の順番を変えると収束値が変動してしまいます。たとえば、負項を正項に変えて、あとでその2倍を引きます。

 1/1−1/2+1/3−1/4+・・・

=(1/1+1/2+1/3+1/4+・・・)−2(1/2+1/4+1/6+1/8+・・・)

=(1/1+1/2+1/3+1/4+・・・)−(1/1+1/2+1/3+1/4+・・・)

=0

これも無限のパラドックスの一つの例です。

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