■無限級数の問題(その1)
ζ(−1)=1+2+3+4+・・・=−1/12
ζ(−2)=1^2 +2^2 +3^2 +4^2 +・・・=0
正数の無限級数の総和が負や零になって、一見して目がくらんでしまいます。これらの式は現代数論では当然のことのように使われています。パラドックスを引き起こした謎は、複素関数論の解析接続にあって、sを複素変数とするとき、ζ(s)をすべての複素数に対して意味をもたせることができ、sを−1とすると値が−1/12、2とすると値が0になるというわけです。もっと、詳しく述べるならば、複素平面上での特異点を避けながら、各経路で級数展開していくと上記の結果が得られます。
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