■エルデシュ・セルフリッジの定理(その9)
1975年,エルデスとセルフリッジは連続する整数の積は整数のベキでないこと,すなわち
y^q=x(x+1)・・・(x+p−1)
はすべてが>1である整数解(x,y,p,q)をもたないことを証明しています.
したがって,
連続する3個の自然数の積は平方数とはならない
連続する4個の自然数の積は平方数,立方数とはならない
連続するk(>1)個の自然数の積はある数のベキ乗数とはならない
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[Q]連続する3個の自然数の積(a−1)a(a+1)は平方数とはならないことを示せ.
[A]a≧2.(a−1)とa,aと(a+1)は互いに素であるから,(a−1)a(a+1)は平方数ならばa自身が平方数でなければならない.すると(a−1)(a+1)=a^2−1も平方数であるから,a^2−1=b^2と書ける.
このとき,a^2−b^2=(a+b)(a−b)=1より(a,b)=(±1,0)となり,a≧2であることに反する.
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[Q]連続する3個の自然数の積(a−1)a(a+1)はk乗数とはならないことを示せ.
[A]a^2−1とaは互いに素.(a−1)a(a+1)がk乗数ならば隣り合う整数a^2−1とa^2がともにk乗数であるが,そのようなことはあり得ない.
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連続する整数のいくつかのブロックの積はベキになることがある
[1]Π(1-4)(ai-1)ai(ai+1)
a1=2^(n-1),a2=2^n,a3=2^(2n-1)-1,a4=2^(2n)-1
は平方数である
[2](n-1)n(n+1),(2n-2)(2n-1)(2n)の積が平方数になるのは、(n+1)(2n-1)=m^2のとき、たとえば、n=74のとき
(73・74・75)(146・147・148)=73^2・74^2・210^2
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