■直観幾何学研究会2025(その18)
【1】組み合わせ論的面数数え上げ
組み合わせ論的数え上げは15年ほど前に小生が考案したもので、n次元原正多胞体の面数ベクトルを必要とするが、これは自然な条件設定といえるだろう。
コクセター・ディンキン図を要素分解して、その情報を各列に割りつける
補正が必要ものについては、割りつけられた情報を再配置する
この2つの操作により、多胞体の面数数え上げを行列表現することができるというものである。
コクセター・ディンキン図はn-1桁のシュレーフリコードとn桁のワイソフコードを合わせたものと考えられるので、コンピュータにインプリメントする際に役立ってくれる。実際、東京電機大学の当時学生の豊島君がプログラムを書いてくれた。シュレーフリコードとワイソフコードを入力すると、面数のみならず、面の形や体積・表面積をアウトプットしてくれる。
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【2】群論的面数数え上げ
コクセターの本は頂点数には触れられているが、f1-ファセット数は書かれていない。イライラが募るのであるが、彼が考えていることは容易に想像することができて、それは群論的面数数え上げと考えることができる。群論的な数え上げは軌道の数を勘定するものであるから、原正多胞体の面数ベクトルは必要としないが、位数を必要とする。
実際に彼のアイデアに従って要素分解してみると、コクセター・ディンキン図の分解の場合分けが多すぎて、なかなか正解にたどり着けない。コンピュータにインプリメントするのも容易ではないと思われた。
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