■直観幾何学研究会2025(その1)
円錐曲線と平面との交線は2次曲線になることはよく知られているが、今年の直観幾何学研究会では円錐(2次曲面)と円錐(2次曲面)の交線(4次曲線?)に関係する話題が多く見られた。
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三角形の板にサラサラの塩を盛りつけると塩山ができるが、塩山の峰を平面に射影すると、これは角の2等分線であるから、3つの峰の交点は三角形の内心になる。
長方形の板の場合は4つの角の2等分線と中央に峰ができる(屋根型の峰)
ここで問題。長方形の板の中央に円形の穴をあける。このとき、塩の作る峰の平面への射影はどんな曲線になるだろうか?
穴の大きさを→0とすれば答えは板の中心と板の縁から等距離にある点→放物線
穴の縁と板の縁から等距離にある点として計算しても、放物線が得られる。
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當房明久先生(鹿児島)は板の形を葉っぱ型にしたり、穴を複数個開けたり、穴を非同大にしたりして、楕円・放物線・双曲線塩山の作る峰と円錐の関係について話された。一般に円錐と円錐の交線になるという。
さらに、球面上では距離の和だけでなく、差が一定の場合も楕円になる。離心率1の場合も楕円、円周角90°の場合も楕円になるというお話であった。
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