■ルベーグの舗石定理とミンコフスキーの舗石定理(その2)
私の仕事は病理医であり、顕微鏡を覗いて臨床医に病理レポートを返すのが主たる業務である。したがって、細胞の形や配列、全体的な構造が私と科学を結びつけるバックボーンになっているといえるだろう。


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素朴な疑問であるが、写真の肝細胞は何面体に近い形なのだろうか? 別の言い方をすると周囲の細胞何個と接触しているのだろうか?

これはいくら顕微鏡を覗いたとしても答えの出ない問題なので、次元を1つ下げて2次元モデルで考えることにするが、頂点価数が6や4では点でしか接触していない細胞が出現し、そのような構造では簡単に滑り変形を起こす。


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その観点からは頂点価数が3で、周囲の6個の細胞と接触する配置が安定であると思われる(=2次元空間の平衡分割)


網代積みや亀甲積みでも頂点価数は3、接触数は6である。したがって、周囲の細胞6個と接触するのが最も安定で、そのときの形は6角形をとるのが自然であるといえるだろう




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カゴメ・賽型・麻の葉などは安定とは言えないのである。




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