■超素数とその仲間達? (その12)

 aを底とするフェルマー・テスト,すなわち,gcd(a,n)=1となるある自然数aに対して,

  a^n-1=1  (modn)

がすべてのaに対して成り立つとき,nをカーマイケル数という.

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【2】カーマイケル数

  2^n-1=1  (modn)

を満たす合成数は341,561,645,・・・などあるが,561=3・11・17については

  3^560=1  (mod561)

  4^560=1  (mod561)

  5^560=1  (mod561)

  7^560=1  (mod561)

  8^560=1  (mod561)

  10^560=1  (mod561)

  ・・・・・・・・・・・・・・・

  560^560=1  (mod561)

など3,11,17と互いに素なすべての底aについて,

  a^560=1  (mod561)

が成り立つ.

 このような合成数をカーマイケル数という.561は最小のカーマイケル数である.このほかにも

  1105=5・13・17

  2465=5・17・29

  2821=7・13・31

  15841=7・31・73

  16046641=13・37・73・457

などもカーマイケル数である.

 1994年,アルフォード,グランヴィル,ポメランスによって,カーマイケル数は無限個存在することが証明されている.

[参]河田直樹「整数と群・環・体」現代数学社

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