■量子化とラマヌジャンの和(その3)
∫(0,∞)x^3/[e^x-1]dx=π^4/15
は物理学ではよくあらわれる定積分です
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(中心極限定理)
ゼータ関数は、素数と整数、離散と連続の仲介役としてしばしば出現します。区間(0,1)の一様分布の特性関数が
φ(t)=exp(it/2)sin(t/2)/(t/2)
となることを利用して、一様乱数をn個合計したものの分布が、n→∞の極限で正規分布になることを示してみましょう。
一様乱数をn個の合計のしたものの分布の特性関数は
[φ(t)]^n=exp(int/2){sin(t/2)/(t/2)}^n
一方、
sinx/x=1-1/3!x^2+1/5!x^4-・・・
の解が±π,±2π,±3π,±4π,・・・となることを利用して、無限積表示すると
sinx/x=(1-x2/π2)(1-x2/4π2)(1-x2/9π2)(1-x2/16π2)・・・
=Π(1-x2/k2π2)
n→∞の極限で
(1-x2/k2π2)^n→exp(-nx2/k2π2)
また、Σ1/k2=ζ(2)=π2/6
ですから、
{sin(t/2)/(t/2)}^n→exp(-Σnt2/4k2π2)=exp(-nt2/24)
したがって、
[φ(t)]^n→exp(int/2-nt2/24)
正規分布N(μ,σ2)の特性関数はexp(iμt-σ2t2/2)ですから、この結果はn個の独立した一様乱数の和の分布は平均値n/2、分散n/12の正規分布に近づくことを示しています。これを任意の分布について証明したのが、中心極限定理です。
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