■量子化とラマヌジャンの和(その2)

∫(0,∞)x^3/[e^x-1]dx=π^4/15

は物理学ではよくあらわれる定積分です

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【ゼータ関数】

 ゼータ関数は無限級数

ζ(x)=Σ1/n^x=1/1^x+1/2^x+1/3^x+1/4^x+・・・

として定義される関数です。すなわち、ゼータ関数は調和級数を一般化したものと考えることができます。

ゼータ関数とガンマ関数との間に

ζ(x)=1/Γ(x)integral(0,∞)t^(x-1)/(e^x-1)dt

ζ(x)=1/(1-2^(1-x))Γ(x)integral(0,∞)t^(x-1)/(e^x+1)dt

が成り立ちます。これらを導いてみましょう。

Γ(s)=integral(0,∞)t^(s-1)e^(-t)dt

にt=nxを代入するならば

Γ(s)/n^s=integral(0,∞)x^(s-1)e^(-nx)dx

が得られる。この式のnについての総和をとるなら

ΣΓ(s)/n^s=Σintegral(0,∞)x^(s-1)e^(-nx)dx

=integral(0,∞)x^(s-1)e^(-x){1+e^(-x)+e^(-2x)+・・・}dx

=integral(0,∞)x^(s-1)e^(-x)/(1-e^(-x))dx

1+x+x2 +x3 +・・・1/(1−x) 【ミソ】

=integral(0,∞)x^(s-1)/(e^x-1)dx

これより

Γ(s)ζ(s)=integral(0-∞)x^(s-1)/(e^x-1)dx

が得られる。

また、交代級数

φ(s)=1-1/2^s+1/3^s-1/4^s+・・・=Σ(-1)^(n-1)/n^s

を考えます。負項を正項に変えて、あとでその2倍を引きます。

φ(s)=(1+1/2^s+1/3^s+1/4^s+・・・)-2(1/2^s+1/4^s+・・・)

=(1-2^(1-s))ζ(s)

となります。

ΣΓ(s)(-1)^(n-1)/n^s

=Σintegral(0,∞)x^(s-1)(-1)^(n-1)e^(-nx)dx

=integral(0,∞)x^(s-1)e^(-x){1-e^(-x)+e^(-2x)-・・・}dx

=integral(0,∞)x^(s-1)e^(-x)/(1+e^(-x))dx

1−x+x2 −x3 +・・・=1/(1+x)

=integral(0,∞)x^(s-1)/(e^x+1)dx

これより

Γ(s)ζ(s)(1-2^(1-s))=integral(0-∞)x^(s-1)/(e^x+1)dx

が得られる。

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