■準正多面体の組み合わせ論(その32)
「ねじれ立方体」「ねじれ12面体」の存在は他の準正多面体よりも初等的でない.それは正多面体にどんな簡単な操作を施しても構成できないし,左手系と右手系があるという意味でも他のアルキメデス立体とは異なっているからである.
準正多面体の中で,最も例外的なものは2つのねじれ図形(ねじれ立方体とねじれ十二面体)である.ねじれ立方体は立方体を枠組みとして,正方形面が立方体の面上にあるようにして生成することができる.ねじれ十二体は正十二面体を枠組みとして,正五角形が正十二面体の面上にあるようにして生成することができる.
[補]この方程式は整数係数の3次方程式に帰着される.ゆえに,ねじれ準正多面体は定規とコンパスで作図可能ではない.
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【1】ねじれ立方体
切頂面には正三角形、切稜面に正三角形が2つ、元の面には正方形が残る。
したがって、正三角形面は8+24、正方形面が6・・・f2=38
ひとつの頂点には5本の辺が集まる。
f1=5/2・f0
f2=(4/3+1/4)f0=38
f0-f1+f2=2、f0=24,f1=60
したがって、小菱形立方八面体の辺数が12個、面数が12個増えたものになる。
{3,4}(101)のファセット分解は
{4}(01)
{}(1)・{}(1)
{3}(10)
[400][6] [24]
[420][12]=[48]
[111][8] [26]
[400][6] [24]
[430][12]=[60]
[121][8] [38]
とすればよい。
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【2】ねじれ12面体
切頂面には正三角形、切稜面に正三角形が2つ、元の面には正五角が残る。
したがって、正三角形面は20+60、正五角面が12・・・f2=92
ひとつの頂点には5本の辺が集まる。
f1=5/2・f0
f2=(4/3+1/5)f0=92
f0-f1+f2=2、f0=60,f1=150
したがって、小菱形20・12面体の辺数が30個、面数が30個増えたものになる。
{3,5}(101)のファセット分解は
{5}(01)
{}(1)・{}(1)
{3}(10)
[500][12] [60]
[520][30]=[120]
[111][20] [62]
[500][12] [60]
[530][30]=[150]
[121][20] [92]
とすればよい。
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上記の説明は小菱形立方八面体・小菱形20・12面体の原正多面体の辺のところにできた正方形を2つの3角形にした「位相幾何学的多面体」について考えていることになる
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【1】ねじれ立方体
もちろん考え方はこれ以外にもある。
切頂面には正三角形、切稜面に正三角形が2つ、元の面には正方形が残る。
ひとつの頂点には5本の辺が集まる。
f0=4・6=4・F
f1=5/2・f0=10F
f2=V+2E+F
[4,0,0][F] [24]
[10,0,0][E]=[60]
[1,2,1][V] [38]
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【2】ねじれ12面体
切頂面には正三角形、切稜面に正三角形が2つ、元の面には正五角が残る。
ひとつの頂点には5本の辺が集まる。
f0=5・12=5・F
f1=5/2・f0=25/2・F
f2=V+2E+F
[5,0,0][F] [60]
[25/2,0,0][E]=[150]
[1,2,1][V] [92]
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