■準正多面体の組み合わせ論(その22)
今度、高校生相手の多面体講義を行うこととなった。ほとんどの高校生は正多面体について、オイラーの多面体公式
f0-f1+f2=2あるいはf0-f1+f2-f3=1
を実験的に確かめたことがあると思われる。しかし、切頂20面体くらいになると頂点数や面数は数えられたとしても辺数を数えることは面倒であり、この段階で放棄してしまうに違ない。
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[1]切頂八面体
切頂八面体は正八面体の辺の3等分点で切頂を施した準正多面体である。正八面体のfベクトルf=(6,12,8)は既知とするが、正八面体の頂点の位置に正方形ができるため頂点数は4x6=24,辺数は4x6に正八面体の12辺が加わり36,面数は正方形面6に元の正八面体の8面が加わり14となるから
f0-f1+f2=24-36+14=2
となる。
f=(24,36,14)を行列で表現すると
[4,0,0][ 6]
[4,1,0][12]
[1,0,1][8]
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[2]立方八面体
切頂八面体は正八面体の辺の中点で切頂を施した準正多面体である。正八面体の頂点の位置に正方形ができるため頂点数は4x6=24であるが,12個が重複して数え上げられているため、頂点数は4x6-12=12,辺数は4x6=24で八面体の12辺はしょうしつしているため加わらない。面数は正方形面6に元の正八面体の8面が加わり14となる。
f0-f1+f2=12-24+14=2
f=(12,24,14)を行列で表現すると
[4,1,0][ 6]
[4,0,0][-12]
[1,0,1][8]
切頂八面体の3x3行列と比較すると数値は同じであるが2列目が1つ上にシフトしている。また、2行目の12に負号がついていることに留意.
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3次元の準正多面体のfベクトルを求めるためには、以上のことが理解できれば十分なのであるが、実は高次元であっても考え方はこれですべてである。逆にいえば、高次元準多胞体のfベクトルを求めることができないのは、3次元の場合を理解していないからということになる。
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