■積分可能な数(その2)
円周率の関係した公式は何百と得られていますが,コンツェビッチ・ザギエの予想が示唆していることは,円周率を表す公式は本質的にひとつなのではないかというものです.
[参]吉永正彦「周期と実数の0認識問題」数学書房
にしたがって,グレゴリー・ライプニッツ級数(1671年)
π/4=1/1−1/3+1/5−1/7+1/9−1/11+・・・
から,オイラーの第1級数(1736年)
π^2 /6=1/1^2 +1/2^2 +1/3^2 +1/4^2 +・・・
を導出してみます.是非購読されたい.
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bk=1/{(4k+2)^2−1}
=1/2・{1/((4k+2)−1)−1/((4k+2)+1)}
とおくと,グレゴリー・ライプニッツ級数は
Σbk=π/8
一方,オイラーの第1級数の証明には
Σ1/(2k+1)^2=8(Σbk)^2
を示せばよい.
bkbl=−(bk−bl)/{(4k+2)^2−(4l+2)^2}
(Σbk)^2=Σbk^2+2Σbkbl
=Σbk^2−2Σ(bk−bl)/{(4k+2)^2−(4l+2)^2}
Σbk^2=Σ{1/2・{1/((4k+2)−1)−1/((4k+2)+1)}}^2
=1/4Σ1/(2k+1)^2−1/2Σbk
Σ(bk−bl)/{(4k+2)^2−(4l+2)^2}
=−1/4Σbk+1/16Σ1/(2k+1)^2
これらを整理すると
Σ1/(2k+1)^2=8(Σbk)^2
が得られる.
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