■学会にて(京大数理解析研,その270)
金原博昭さんから,論文
Derivation of Some Equilateral Zonohedra and Star Zonoherra
T. Watanabe and T. Betsumiya
Research of Pattern Formation, p55-62
を頂いたので早速拝読.
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菱形多面体を構成するためのアィデアは意外に簡単なものであった.
[1]多面体の中心から各頂点に向かう星状ベクトル(n本星)を得る.
[2]正四面体(または立方体)の4本星からは菱形12面体が得られる.
[3]正八面体の3本星からは立方体が得られる.
[4]正20面体の10本星からは菱形90面体が得られる.
[5]正12面体の6本星からは菱形30面体が得られる.
[6]n本星からは菱形n(n−1)面体が得られる.
すると,たとえば
[6]正20面体の10本星と正12面体の6本星の混合からは16次元超立方体の3次元への射影となる菱形15×16面体が得られる(はずである).
しかし,論文には菱形と八角形からなるゾーン多面体の図が掲載されれていて,15×16面体ではないようである.一部が平面に縮退しているのであろう.
八角形が菱形30面体の面に対応しているようにみえるが,10本星ベクトルと6本星ベクトルの長さの比をどのようにすればよいのかはわからない.とりあえず等しくとってみることにすればよいだろう.
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