■カタラン数とニュートンの一般化二項級数(その18)
[Q]n×n格子の左下端から右上端まで最短距離でいく行き方は何通りあるか?
[A]2nCn通り
[Q]n×n格子の左下端から右上端まで最短距離でいく行き方は何通りあるか? ただし,対角線より上側は通らないものとする.
[A]2nCn/(n+1)通り
これを一般化すると
[Q]m×n格子の左下端から右上端まで最短距離でいく行き方は何通りあるか?
[A]m+nCm=m+nCn通り
[Q]m×n格子の左下端から右上端まで最短距離でいく行き方C(m,n)は何通りあるか? ただし,対角線より上側は通らないものとする.C(m,n)はどのように表されるのだろうか?
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まず,
C(m,n)=C(n,m),C(n,n)=Cn
は自然に浮かぶところであるが,
C(kn,n)=(k+1)nCn/(kn+1)
が成り立つことが知られている.
2n+2角形は四角形分割,kn+2角形はk+2角形分割できるのであるが,この式は凸kn+2角形に互いに交わらない対角線を引いて(k+2)角形分割する仕方の数が,
C(kn,n)=(k+1)nCn/(kn+1)
で与えられることを示している.
mとnが互いに素のとき,
C(m,n)=m+nCn/(m+n)
しかし,互いに素でない場合を求めるのは容易ではない.
[参]枡田幹也,福川由貴子「格子から見える数学」日本評論社
を参照して欲しい.
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