■幾何分布と誕生日の問題(その60)
U嬢からの問題「1月1日から12月31日までの誕生日がすべてそろうためには,最低何人の集団が必要か?」
その確率が50%を超えるには何人かという問題だろう. 答えは帰路,車の運転中にわかった.それは第2種スターリング数と関係している.車の運転中に答えがでることは私にはよくあることだが,やはり職場では気が散るということなのだろう.
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n人をkチームに分ける場合の数はk^n通り.このうち,チームにだれも属さない場合の数を除けばよい.
それは包除原理より,
kC1(k−1)^n−kC2(k−2)^n+・・・+(−1)^k-2kCk-11^n
これを後ろから足し合わせると
Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n=Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n
k^nからこれを引くと
k^n−Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n=Σ(1,k)(−1)^k-jkCjj^n
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n個をk個の区別のあるコンパートメントに分ける場合の数は
nTk=Σ(−1)^k-jkCjj^n
これはすべてのコンパートメントに少なくとも1つは属するように分けるという意味です.nSkは第2種スターリング数と呼ばれるもので,漸化式
n+1Sk=nSk-1+knSk
が成り立ちます.
nTk=k!・nSk
ですから
k!・n+1Sk=n+1Tk
k!・nSk-1=knTk-1
k!・nSk=nTk
n+1Tk=knTk-1+knTk
nT1=1を出発点として
nT2=2^n−2
nT3=3^n−3・2^n+3
nT4=4^n−4・3^n+6・2^n−4
nT5=(5^n−5・4^n+10・3^n−10・2^n+5)
nT6=(6^n−6・5^n+15・4^n−20・3^n+15・2^n−6)
nTn=Σ(−1)^n-jnCjj^n={n!−・・3^nnC2・・2^nnC2・・nC1}
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