■幾何分布と誕生日の問題(その56)
ハルモスの近似公式は,ふたりが同じ誕生日である確率が50%になるためには,cを定数として
c=(−2log(0.5))^1/2〜1.18
n0>c×(365)^1/2〜22.5
というものである.この事実は1年が365日であることとかかわっていて,全宇宙的な数学的性質ではない.もし1年が10^20日だとすると
n>1.18×(10^20)^1/2〜1.18×10^10
を超えないと二人が同じ誕生日となる確率は50%を超えないことがわかる.これは地球の人口よりもはるかに多くなる.
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もし1年の長さが1/2だったら,二人の誕生日が同じになる確率が50%を超えるためには,
n>c×(365/2)^1/2=n0/√2
もし1年の長さが1/4だったら,二人の誕生日が同じになる確率が50%を超えるためには,
n>c×(365/4)^1/2=n0/2
となる.
d0=365とする.d=4d0,2d0,d0/2,d0/4の場合を扱ってみると,
ハルモスの近似公式
d=4d0のとき, n=46 45
d=2d0のとき, n=33 32
d=d0のとき, n=23 23
d=d0/2のとき, n=17 16
d=d0/4のとき, n=12 12
ハルモスの近似公式が十分正確であることがわかるだろう.
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