■幾何分布と誕生日の問題(その46)
(その32)では計算不調であったが,(その34)では計算可能になった.その原因についてみていこう.
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pn,k=Σ(1,k)(−1)^k-jkCj(j/k)^n=Σ(k,1)qj
として,j=kからj=1まで降順にqjを計算する.
[1]j=kのとき,qj=1である.
[2]項比は
qj-1/qj=−j/(k−j+1)・(1−1/j)^n
となる.
[3]k=365に対して,これがうまくいくのはnの初期値が>1600のときであった.
なお,昇順に計算する場合,
qj+1/qj=−(k−j)/(j+1)・(1+1/j)^n
となるが,降順の場合と同じ初期値依存性の問題が生ずる.
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「1月1日から12月31日までの誕生日がすべてそろうためには,最低何人の集団が必要か?」=「毎日誕生日の人が一人以上いるための人口集団」
p>0.5→n=2300(6.3年分相当)
p>0.9→n=3000(8.2年分相当)
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