■幾何分布と誕生日の問題(その45)
答えはわかったが,U嬢に計算方法を説明しなければならない.この方が難しいかもしれない.
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n人をkチームに分ける(U嬢からの問題ではk=365).このとき,すべてのチームに少なくとも一人は属するように分けることにする.
n人をkチームに分ける場合の数はk^n通りあり,このうち,チームにだれも属さない場合の数を除けばよい.
ベン図を描けばわかりやすいが,それは包除原理より,
kC1(k−1)^n−kC2(k−2)^n+・・・+(−1)^k-2kCk-11^n
これを後ろから足し合わせると
Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n=Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n
k^nからこれを引くと
k^n−Σ(1,k-1)(−1)^k-j-1kCk^jj^n=Σ(1,k)(−1)^k-jkCjj^n
したがって,求める確率は
pn,k=Σ(1,k)(−1)^k-jkCjj^n/k^n
pn,k=Σ(1,k)(−1)^k-jkCj(j/k)^n
で計算されることになる.
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2円または3円が交わったベン図を描いたことがあるだろう.2円の場合,共通部分がひとつできるが,3円の場合は2円の共通部分が3つ,3円の共通部分がひとつできる.
中学・高校で4円以上が取り扱われることはまずないが,n円となっても原理は同じである.それは,共通部分に含まれるものを引いて,引き過ぎた分を足し直してということを繰り返す包除原理である.
第2種スターリング数(nS3の場合)の具体例を掲げておく.
[1]A,B,Cへの割り付け全体 3^n
[2]Aを除いてB,Cに割り付ける 2^n
[3]Bを除いてA,Cに割り付ける 2^n
[4]Cを除いてA,Bに割り付ける 2^n
[5]Aだけに割り付ける 1
[6]Bだけに割り付ける 1
[7]Cだけに割り付ける 1
(3^n−3・2^n+3)/3!=3^n-1/2−2^n-1+1/2
包除原理を用いると,一般項は
nSk=1/k!Σ(−1)^k-jkCjj^n
となることがわかります.
nS2=2^n-1−1
nS3=3^n-1/2−2^n-1+1/2
nS4=4^n-1/6−3^n-1/2+2^n-2−1/6
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