■幾何分布と誕生日の問題(その15)
六面体サイコロでは
{1,2,2,3,3,4}
{1,3,4,5,6,8}
の組み合わせだけが均質サイコロになった.
八面体の均質サイコロには3通りの解があり,
[1]{1,2,3,3,4,4,5,6}
{1,2,5,5,6,6,9,10}
[2]{1,2,2,3,3,4,4,5}
{1,3,5,5,7,7,9,11}
[3]{1,2,2,3,5,6,6,7}
{1,3,3,5,5,7,7,9}
十面体の均質サイコロはどうだろうか?
[参]岩澤宏和「確率パズルの迷宮」日本評論社
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十面体のサイコロの母関数は
P(x)=x+x^2+x^3+x^4+x^5+x^6+x^7+x^8+x^9+x^10
=x(x+1)(x^4+x^3+x^2+x+1)(x^4−x^3+x^2−x+1)であり,2つを振ったときでる目の合計の母関数は
{P(x)}^2=x^2(x+1)^2(x^4+x^3+x^2+x+1)^2(x^4−x^3+x^2−x+1)^2
=x^2+2x^3+3x^4+4x^5+5x^6+6x^7+7x^8+8x^9+9x^10+10x^11+9x^12+8x^13+7x^14+6x^15+5x16+4x^17+3x^18+2x^19+x^20
になる.
したがって,たとえば,
Q(x)=x(x+1)(x^4+x^3+x^2+x+1)(x^4−x^3+x^2−x+1)^2
R(x)=x(x+1)(x^4+x^3+x^2+x+1)
ならば,
{P(x)}^2=Q(x)R(x)
となる.
以上より,
十面体サイコロ{1,3,5,6,7,8,9,10,11,12}
十面体サイコロ{1,2,2,3,3,4,4,5,5,6}
が解となる.
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