■エルデシュと70(その16)

 数列{an}をa0=n,a1=(a0と互いに素な最小の数)

ai+1を(a0a1・・・ai)と互いに素な最小の数,ただし,増加数列ai+1>aiという規則に従って構成する.

[1]a0=30から始めると

a1=(30と互いに素な最小の数)=31

a2=(30・31と互いに素な最小の数)=37

a3=(30・31・37と互いに素な最小の数)=41

a4=(30・31・37・41と互いに素な最小の数)=43

a5=(30・31・37・41・43と互いに素な最小の数)=47

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[2]a0=70から始めると

a1=(70と互いに素な最小の数)=71

a2=(70・71と互いに素な最小の数)=73

a3=(70・71・73と互いに素な最小の数)=79

a4=(70・71・73・79と互いに素な最小の数)=81・・・素数のベキ

a5=(70・71・73・79・81と互いに素な最小の数)=83

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この数列はnより大きい素数を全部含む。

すべてのak(k≧1)が素数か素数のベキとなる最大のnは70である。

このような性質を持つnは次の12個ある

3,4,6,7,8,12,15,18,22,24,30,70 (n=1,2は含まれない)

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70というとどうしてもキャノンボール問題が頭に浮かんでしまう。

1の2乗を2の2乗に加え」、3の2乗も加えてみる。

1^2+2^2+3^3=14

そして、24の2乗まで加えたとき初めて平方数が得られる

1^2+2^2+3^3+・・・+24^2=70^2

24/70はこれが可能な最初の数であるばかりでなく、最後の数でもあるのである。

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n(n+1)(2n+1)/6について考えてみたい。

(n,n+1)=1

(n,2n+1)=1

(n+1,2n+1)=1である。

n=6m^2とおいてみると

6m^2+1=N^2

12m^2+1=M^2

となる数は簡単に見つかってm=2とおけばよいことがわかる。

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そこで、次のようなアプローチはできないだろうか?という考えが浮かぶ。

m1=2-1=1

m2=4-1=3

m3=9-1=8

m4=121-1=120

{1,3,8,120}はどの2つを掛け合わせ1を加えても平方数になる集合である。

m1m2+1=4

m1m3+1=9

m1m4+1=121

m2m3+1=25

m2m4+1=361

m3m4+1=961

m5=1680,m6=23408,・・・と続く

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この話とは無関係なのであるが、素数pから始めて2p+1がまた素数になる場合、ソフィー・ジェルマン素数という。

89  (素数)

2・89+1=179  (素数)

2・179+1=359  (素数)

2・359+1=719  (素数)

2・719+1=1439  (素数)

2・1439+1=2879  (素数)

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