■エルデシュと70(その14)
数列{an}をa0=n,a1=(a0と互いに素な最小の数)
ai+1を(a0a1・・・ai)と互いに素な最小の数,ただし,増加数列ai+1>aiという規則に従って構成する.
[1]a0=30から始めると
a1=(30と互いに素な最小の数)=31
a2=(30・31と互いに素な最小の数)=37
a3=(30・31・37と互いに素な最小の数)=41
a4=(30・31・37・41と互いに素な最小の数)=43
a5=(30・31・37・41・43と互いに素な最小の数)=47
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[2]a0=70から始めると
a1=(70と互いに素な最小の数)=71
a2=(70・71と互いに素な最小の数)=73
a3=(70・71・73と互いに素な最小の数)=79
a4=(70・71・73・79と互いに素な最小の数)=81・・・素数のベキ
a5=(70・71・73・79・81と互いに素な最小の数)=83
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この数列はnより大きい素数を全部含む。
すべてのak(k≧1)が素数か素数のベキとなる最大のnは70である。
このような性質を持つnは次の12個ある
3,4,6,7,8,12,15,18,22,24,30,70 (n=1,2は含まれない)
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30未満で30と互いに数はすべて素数である。
30より大きな数はこのような性質を持たない。
例えば、32は15と互いに素であるが15は素数ではないからである。
30は最初の3つの素数の積である。30=2・3・5
210は最初の4つの素数の積である。210=2・3・5・7
しかし、210は143=11・13と互いに素であるが143は素数ではないからである。
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70=2・5・7は33=3・11と互いに素であるが33は素数ではない。
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70の70自身を除外した約数は、1,2,5,7,10,14,35である。
これらを足し合わせると70を超してしまう。また、どのような部分集合を足し合わせても70にならない。
70は最小の不思議数なのである。
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