■学会にて(京大数理解析研,その192)

正六角形が6個の同一の正六角形によって取り囲まれているとする。全面積は1つの六角形の7倍、周長は1つの六角形の3倍である。 ここで、各直線を1/√7をもつ3本のジグザグ直線に置換する。限りなくこの置換を繰り返しても、全面積は1つのジグザグ六角形の7倍、周長は1つのジグザグ六角形の3倍である。周長が3倍になれば面積は3^2=9倍になるはずであるが、7倍なのである。

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この図形のハウスドルフ次元はd=log(3/√7)=1.12915・・・と計算されるが、このとき,次元1に直すと

面積比:7^(1/2)=2.6575・・・

周長比:3^(1/d)=2.6575・・・

となって、まったく同じ値になる。

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Shunqin Zhang先生(鄭州大)は3次元版を取り上げた。

2次元版では周囲に6個の同一の図形、3次元版では周囲に14個の同一の図形があるという。

私がわからないのはフラクタルといえども最初は直線から始まっているいるので、A群空間充填の問題と同じであるはずである。

したがって、4次元では周囲に30個の同一の図形、5次元では周囲に62個の同一の図形があるはずである。

多角形の置き換えて考えることができると思うのであるが、秋山茂樹先生に訊ねたところ「この問題はとてつもなく難しい問題である」とのこと。・・・私にはその難しさが伝わってこないのである

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