■学会にて(京大数理解析研,その163)

また、種村正美先生(統計数理研)は「小川泰先生を偲ぶ」というタイトルでもお話しされた。

種村先生が物理畑出身で、小川先生とは同門であることは初めて知った。それによると

小川先生は寺田寅彦先生の形の物理、形の科学に心酔し、寺田流の研究を推進されたという。

私は一度だけしか直接お話したことはないが、その辺のことをうかがったことがあった。私のバックボーンはまちがいなく「物のかたち」にある。

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種村先生の講演のなかで菱形6面体A6/O6が紹介されました。

これらはヒンギス先生手製のRhomboとしてすでに商品化がなされていますが、中部大学の糸健太郎先生が自作の紙製の模型を提示されました。

ヒンギス先生のRhomboよりも接着がよく、性能の高さが感じられる模型でした。

それはA6/O6の内部の6面に「筒に入った棒状のネオジウム磁石を付けたもの」で、この棒状磁石はマグネ???という多面体模型に使われているそうです。

研究会の参加者たちから製品化できないかという質問が出されました。

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Rhomboはまだつくられているのか?

特許的に問題にならないのか、新たに特許を取得する必要があるのか?

私が以前、ペンタドロン模型を作っていただいたときは、中国のタミヤ模型にお願いしたのですが、それでも金型製作だけで500万円、さらに磁石の形や配置を試行錯誤するなど試作費として、100万かかりました。この模型の場合は6面すべてに磁石を付ける必要がありそうで、たとえば3-4面だけに磁石をおさえることはできないように思われました。

ペンタドロンの場合、幸い、原資が回収できるくらい売り上げられたのですが、やはり問題は原資をいかに捻出するかだと思います。

昨今、クラウドファンディングなども考えうるところで、製品化の可能性を探っている最中です。

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