■クラウゼン・フォン・シュタウトの定理(その1)

ベルヌーイ数の分母の構造を決めるのがクラウゼン・フォン・シュタウトの定理である。

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【1】クラウゼン・フォン・シュタウトの定理

 ベルヌーイ数は分数からなっていますがその分母を求めることは,1840年,クラウセンとフォン・シュタウトの定理により,厳密に求めることが容易になりました。B2nを整数−1/素数−1/素数−・・・−1/素数の形に表してみます。

B2=1/6=1-1/2-1/3

B4=-1/30=1-1/2-1/3-1/5

B6=-1/42=1-1/2-1/3-1/7

B8=-1/30=1-1/2-1/3-1/5

B10=5/66=1-1/2-1/3-1/11

B12=-691/2730=1-1/2-1/3-1/5-1/7-1/13

B14=7/6=2-1/2-1/3

B16=-3617/510=-6-1/2-1/3-1/5-1/17

B18=43867/798=56-1/2-1/3-1/7-1/19

B20=-174611/330=-528-1/2-1/3-1/5-1/11

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分母の素数は2nの「約数+1」が素数の場合になっています。たとえば、B12では

12の約数:1,2,3,4,6,12

約数+1:2,3,4,5,7,13

約数+1が素数:2,3,5,7,13→B12=-691/2730=1-1/2-1/3-1/5-1/7-1/13

したがって、ベルヌーイ数の分母は2nの約数より1大きい素数の積となっているのです。(一方、分子はnに対して急激に増加するため,計算はずっと難しかしくなります.)

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