■ランダムウォークの母関数と準超幾何関数(その3)
次に,2次元ランダムウォークの母関数はどう表されるでしょうか? 2次元酔歩では,2項係数に関する公式
ΣnCknCn-k=Σ(nCk)^2=2nCn
が成り立つので,
u2n=1/4^(2n)(2nCn)^2
と表されます.
同様に,unの母関数を
U(t)=Σunt^n
とおくと,u2n={2nCn/2^(2n)}^2ですから,この級数の項比は
u2(n+1)t^2(n+1)/u2nt^2n=(n+1/2)^2/(n+1)*t^2/(n+1)
これより,級数U(t)はガウス型超幾何級数2F1(1/2,1/2,1,t^2)であると同定され,
U(t)=2F1(1/2,1/2,1,t^2)=2/πK(t)
より第1種楕円積分と関係しているというわけです.
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