■超幾何関数とゼータ関数(その3)

 2項係数nCkを(n,k)と書くことにすると,ポールテンの問題

  36/17Σ1/n^4(2n,n)=ζ(4)=π^4/90

は,Mathematicaの最新版でも等式として得られなかったものの,予想ではなく,れっきとした等式としてすでに証明済みということです.

 この等式は真であるらしいと純粋に数値的に発見され,

  CΣ1/n^4(2n,n)=ζ(4)

の有理係数Cは連分数として数値的に展開することによって見つけられたということは知っていたのですが,これが厳密に正しいと証明されたのかどうかまでは知りませんでしたから,単なる予想式と思い込んでおりました.

 ポールテンは

  1/2Σ1/n^4(2n,n)=∫(0,π/3)θ{log(2sin(θ/2))}^2dθ=17π^4/6480

を示すことによって彼自身の問題を解いたのですが,その際,ポリログ関数が使われたという話です.

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