■可積分系とコマ(その3)

 多項式関数を含む有理関数は

  f(z)=C(z−a1)・・・(z−an)/(z−b1)・・・(z−bm)

のように因数分解されるが,楕円関数は(z−c)の代わりに,テータ関数を使って,たとえば,

  f(z)=Cθ(z−a1)・・・θ(z−an)/θ(z−b1)・・・θ(z−bn)

のように因数分解される.

====================================

[定理]ak,bkをΣak=Σbkを満たす複素数の組とする.このとき

  f(z)=Cθ(z−a1)・・・θ(z−an)/θ(z−b1)・・・θ(z−bn)

は二重周期1とτをもつ楕円関数である.

 テータ関数に関する等式は擬周期性,零点の位置,極の位置を比べることによって証明される.

====================================