■フレネル積分とリンゴの皮むき曲線(その12)
先日,職場の同僚の奥様がリンゴの皮むき大会で優勝したらしい.その果報を耳にした別の同僚が質問をぶつけてきた.
[Q]直径10センチのリンゴを何ミリ幅で皮むきすれば,リンゴの皮が3メートルに達するのか?
この曲線がクロソイドで近似できることはよく知られている.仙台高専の海野啓明先生のレポートにしたがって,この問題を解いてみたい.
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[1]半径1の球の(z軸ではなく)経線(大円)を4N等分すると,皮幅dはd=π/(2N)
[2]海野啓明先生のレポートによると,北半球の曲線の全弧長は
L=4N
であたえられる.また,2つの渦巻きの中心間距離は
2(2πN)^1/2
で与えられるという.
[3]Nを一定に保ったまま,球の半径を変えるとする.Lは半径に比例し,dも半径に比例するであろう.
L=4Nr,d=πr/(2N),4N=2πr/d
[4]センチ単位でスケールを統一すると
L=4Nr=2πr^2/d,L=150,r=5
d=2πr^2/L=50π/150=π/3・・・(?)
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[雑感]1センチ幅で,直径10センチ,半径10センチの円筒を皮むきするならば,皮の長さは30センチ・10=300センチになる.重円錐ならば150センチになる.どう考えても上述の結果はおかしい.
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