■空間充填等面単体の計量(その1)

 サマーヴィルの等面四面体は,3辺の長さが(2,√3,√3)である二等辺三角形4枚からなる四面体である.

 一般に,鋭角三角形の3中点を結ぶと,三角形は4等分される.中線を連結した線に沿って折り曲げると等面四面体ができあがるから,等面多面体は無数にあることになる.一方,空間充填四面体も無数にあることが知られている.

 しかし,等面かつ空間充填の両方の性質をもつ四面体は?・・・となると,サマーヴィルの等面四面体しか知られていない.(おそらく,唯一の空間充填等面四面体であると思われるが,証明はわからない.)

 サマーヴィルの等面四面体の空間充填には,いくつかの特徴がみられる.

[1]正三角柱状空間充填

 すなわち,6辺中4辺の方向に「柱状空間充填」を伸長させることができて,いずれの場合もその断面は正三角形となっている.

[2]展開図も柱状平面充填

 3辺中3辺の方向に「柱状平面充填」を伸長させることができる.

 また,サマーヴィルの等面四面体の高さは,

[3]1辺の長さ√3の正四面体のそれと等しくなる.

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