■整数の比の形に表すことができない(その38)
【5】背理法を使った無理数性の証明
[1]3√2=2^1/3は無理数である
3√2=p/q (p,qは公約数をもたない)
と書けるとすると,
p^3=2q^3 → pは偶数でなければならない
p=2kと書けるとすると,
8k^3=2q^3 → 4k^3=q^3 → qは偶数でなければならない.
p,qは公約数2をもつことになり矛盾.よって,3√2は無理数である.
[2]4√5=5^1/4は無理数である
√5が無理数であることは既知とする.
(4√5)^2=√5
より,もし4√5が有理数ならば,√5は有理数となるので矛盾.
無理数の有理数倍,無理数の逆数は無理数であるから
5^3/4=5/5^1/4 → 無理数
5^5/4=5・5^1/4 → 無理数
[3]12√2は無理数である.
12√2=p/qであると仮定する.
12√2=p/q → p^12=2q^12 → 既約であることに反する
[4]1+√2は無理数である.
√2は有理数であると仮定する.
√2=p/q → 1+√2=(p+q)/qも有理数
[5]φ=(1+√5)/2は無理数である
xは無理数,a,b,c,dは有理数とする.このとき
y=(ax+b)/(cx+d)
は無理数である.なぜなら.yが有理数ならば
x=(dy−b)/(a−cy)
は有理数となり矛盾が生じる.これよりφは無理数である.
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