■メルセンヌ擬素数(その51)
[参]西来路・清水「初学者のための数論入門」講談社
にしたがって,2^p−1の素因数についてみていきます.
2^11−1=23・89
2^23−1=47・178481
2^29−1=233・1103・2089
2^67−1=193707721・761838257287(コール)
素因数をpで割ると1余る素数になります.
23÷11=2・・・1
47÷23=2・・・1
89÷11=8・・・1
233÷29=8・・・1
1103÷29=38・・・1
2089÷29=72・・・1
178481÷23=7760・・・1
この性質は2^p−1が素数のときにも成り立ちます.
さらに,素因数を8で割ると1または7余ります.
23÷8=2・・・7
47÷8=5・・・7
89÷8=11・・・1
233÷8=29・・・1
1103÷8=137・・・7
2089÷8=261・・・1
178481÷822310・・・1
この性質(第2補充則)は2^p−1がpが素数でなくても3以上の奇数であれば成り立ちます.
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[Q]2^31−1は素数であるか?
[A]2^31−1=2147483647
√2147483647=46340.95・・・3
46340以下の素数が2147483647を割り切るかどうかを調べればよいのですが,そのような素数は4792個あります.ところが,
性質:2^p−1の素因数をpで割ると1余る素数になる
性質:2^n−1の素因数を8で割ると1または7余る素数になる
を用いると,31で割って1余る素数かつ8で割って1または7余る素数のみを調べればよいことがわかります.
これは,すなわち,248で割って1または7余る素数(311,1301,・・・)になり,46340以下に84個あります.こうして,オイラーは
2^31−1=2147483647(素数,オイラー)
を示しました.
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