■メルセンヌ擬素数(その27)
【1】nとknの間に素数がある
一般化しておきたい.
π(kx)−π(x)〜kx/ln(kx)−x/ln(x)
〜lx/(lnx+lnk)−x/lnx
〜(kxlnx−x(lnx+lnk))/lnx(lnx+lnk)
〜((k−1)xlnx−xlnk))/(lnx)^2(1+lnk/lnx)
〜((k−1)x/lnx−xlnk/(lnx)^2)(1−lnk/lnx)
〜(k−1)x/lnx−kxlnk/(lnx)^2
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【2】素数定理の再生性と平均値の定理
nとknの間にある素数の個数を,直接,素数定理から漸近表現を求めると
π(kx)−π(x)〜kx/ln(kx)−x/ln(x)
〜(k−1)x/lnx−kxlnk/(lnx)^2
したがって,その平均値は
{π(kx)−π(x)}/(k−1)x〜1/lnx−klnk/(k−1)(lnx)^2
{π(kx)−π(x)}/(k−1)x〜1/lnx
となり,素数定理は再生性を有していることがわかる(klnk/(k−1)(lnx)^2を除いて,素数定理にほぼ等しくなる).
しかしながら,この漸近表現は,たとえばx=10,k=100のとき,
π(1000)−π(10)〜−438.637
となって,xに較べてkが小さいときしか意味ともたないことがわかる.
((k−1)xlnx−xlnk))/(lnx)^2(1+lnk/lnx)〜((k−1)x/lnx−xlnk/(lnx)^2)(1−lnk/lnx)
の誤差が大きいからである.
kが大きいときは
π(kx)−π(x)〜kx/ln(kx)−x/ln(x)
π(1000)−π(10)〜140.422
ベルトラン・チェビシェフの定理(k=2)は絶妙の間合いということになるのだろう.
なお,
π(x)=x/lnx
として,平均値の定理を適用すると
π’(x)=(lnx−1)/(lnx)^2
より,1<θ<kとして
(lnθx−1)/(lnθx)^2=kx/lnkx−x/lnx
(kx/lnkx−x/1nx)(lnθx)^2=lnθx−1
(意味があるかどうかは別にして)lnθxに関する2次方程式を解くことになる.
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