■ヒッパソスとテオドロスの伝説(その9)

紀元前320年、アリスタイオスは「5つの正多面体の比較」という本を出し、その中で

「正12面体と正20面体が同一の球に内接するとき、正12面体の5角形と正20面体の3角形は同じ円に内接する」

ことを証明した。

同じく双対の

「正8面体と正6面体が同一の球に内接するとき、正8面体の3角形と正6面体の4角形は同じ円に内接する」

も成り立つ。

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ほぼ同時代のユークリッドは、この仕事に刺激を受けて、すべての平面図形と立体図形に共通する幾何学を作り上げた。

そして、史上最初の総合的・論理的幾何学書「原論」をまとめあげた。ユークリッドは「原論」の最後の1巻(第13巻)で,正多面体は5種類しか存在し得ないことを証明している。第13巻には18個の定理に交じって、5つの正多面体を球に内接させる方法が説明されているという。

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