■オクターブ(その7)
ギリシャ人は弦の長さを半分にするとオクターブ、2/3にすると完全五度、3/4にすると完全五度と呼ばれる魅力的な音階が生まれることを理解した。
対照的に8/9では不協和音になった。楽音と数の比が結びついていることに気づいたのである。
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【3】雑感
シュトレーレは数学的な訓練を受けていなかったので,彼がどのようにしてこの近似式を発見したのかは謎のままである.おそらく職人的な直観によるものと思われるが,あまり正確ではないと誤って評価されてしまった.この誤った評価は1957年にバーバーがその誤りを発見するまで続いた.
f(1/2)=L(1/2)=√2=1.141421
であるが,シュトレーレの近似式では
58/41=1.41463
バーバーはシュトレーレの近似式が正確な理由を,この式が非常に正確なのは平均律関数の分数関数近似(近似理論)と√2のディオファントス近似(数論)という2つのよい近似を効率的に組み合わせているからと結論した.
バーバーの数学的発見のおかげでシュトレーレの名誉回復がなされた.それにしてもシュトレーレはいったいどうやって近似式を思いついたのだろうか?
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