■a^4+b^4=c^4+d^4 (その13)
数学者ハーディがラマヌジャンに会いに行ったとき,タクシーナンバーが1729という何の変哲もない数であったと彼に伝えたところ,ラマヌジャンは1729は2つの3乗数で2通りに表せる最小の数だと答えたというエピソードは大変有名である.
たしかに
1729=12^3+1^3=10^3+9^3
と書き表すことができるが,どうすればそんなことに気づくことができるのだろうか?
この数に注目したのはラマヌジャンが最初ではなかった。フランスの数学者ベルナール・フレニクル・ド・ベッシーも1657年、この数の性質について言及しているのだ。
数学者が1729という数を見たら、12^3=1728を思い浮かべないはずはない
さらに、1000=10^3、729=9^3であることにも当然気づくであろう。
タクシー数の最初の発見である。
2つの立方数の和を3つ、4つあるいはそれ以上の異なる方法で表接最小の数探しが始まった。問題はすべてのnに対してタクシー数が存在するかどうかであるが、1938年、ハーディとライトがそれを証明した。
===================================
【1】超タクシー数
1729は2通りの3乗数の和として表される最小の数である。(ド・ベッシー,1657年)
n通りの3乗数の和として表される数の中で、最小の数は何だろうか?
2は1通りの3乗数の和として表される最小の数である。
2=1^3+1^3
6通りまでの3乗数の和として表される最小の数はわかっている。
[1]3通り(リーチ,1957年)
87539319=167^3+436^3=228^3+423^3=255^3+414^3
[2]4通り(ローセンスティール、ダーディス,1989年)
6963472309248
[3]5通り(ダーディス,1994年)
48988659276962496
[4]6通り(ホラーバッハ,2008年)
24153319581254312065344
超タクシー数は無限に存在するが、最初の6つしかわかっていない。
===================================