■a^4+b^4=c^4+d^4 (その12)

 小学生でも発見できる数の性質として

 2・2=2+2=4

 1・2・3=1+2+3=6

 2^4=4^2=16

など,同じ結果になる特異数があげられる.

120=3+3^2+3^3+3^4=2^3+2^4+2^5+2^6は難しいかもしれない

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 フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式

  (a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2

は簡単に確認できます.この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.

  50=1^2+7^2=5^2+5^2

  65=8^2+1^2=4^2+7^2

 (その4)より,50は2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができる最小の整数であることが理解されます.

 3平方和問題(a^2 +b^2 +c^2 )(x^2 +y^2 +z^2 )=u^2 +v^2 +w^2 は2平方和、4平方和の場合のようなわけにはいきません。3平方和の積が必ずしも3平方和とならないからです。

 それでも,3つの平方数の和として2通り以上に書ける数は知られていて

  62=1^2+5^2+6^2=2^2+3^2+7^2

  129=10^2+5^2+2^2=8^2+7^2+4^2=8^2+8^2+1^2+11^2+2^2+2^2

 また、4平方和問題(a^2 +b^2 +c^2 +d^2 )(p^2 +q^2 +r^2 +s^2 )=x^2 +y^2 +z^2 +w^2 は

x=ap+bq+cr+ds,

y=aq−bp+cs−dr,

z=ar−bs−cp+dq,

w=as+br−cq−dp

とおくと成り立ち、4つの平方数の和となっている数は積の演算で閉じていることを示しています。そのため,4つの平方数の和として2通り以上に書ける数では

  1718=7^2+12^2+25^2+30^2=40^2+9^2+6^2+1^2

などがあります.

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65は2つのピタゴラス三角形の斜辺となる最小の数である

65^2=63^2+16^2=56^2+33^2

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50625は5つの4乗数の和である最小の4乗数である

15^4=4^4+6^4+8^4+9^4+14^4

248832は6つの5乗数の和である最小の5乗数である

12^5=4^5+5^5+6^5+7^5+9^5+11^5

87539319は2つの3乗数の和で3通りに表すことのできる知られている最小の数である

167^3+436^3=228^3+423^3=255^3+414^3

160426514は3つの6乗数の和で2通りに表すことのできる知られている唯一の数である

3^6+19^6+22^6=10^6+15^6+23^6

175959000は2つの3乗数の和で3通りに表すことのできる知られている2番目の数である

560^3+70^3=525^3+315^3=552^3+198^3

653318657は2つの4乗数の和で2通りに表すことのできる知られている最小の数である(オイラー)

158^4+59^4=133^4+134^4

15527402881は4つの4乗数の和である知られている唯一の4乗数である

353^4=30^4+120^4+272^4+315^4

61917364224は4つの5乗数の和である最小の5乗数である(ランダーとパーキン)

144^5=27^5+84^5110^5+133^5

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