■代数学の基本定理とiの1/2乗とガロア理論(その30)
オイラーの定理:
exp(iθ)=cosθ+isinθ
において,θ=πを代入すると,exp(iπ)=−1という有名な式が得られる.π,i,eは数学の基本となる3つの数であるからだ.
一方,i^2=−1であるから
exp(iπ)=i^2
両辺をθ/π乗すると
exp(iθ)=i^(2θ/π)=cosθ+isinθ
が成り立つ.
θ=π/2のとき,i=i
θ=π/4のとき,i^(1/2)=(1+i)/√2
θ=π/6のとき,i^(1/3)=(√3+i)/2
iの実数乗は回転作用を表すことがわかる.
さらに,両辺をi乗すると
exp(−θ)=i^(2iθ/π)=(cosθ+isinθ)^i=cosiθ+isiniθ
が成り立つ.
θ=π/2のとき,i^i=exp(−π/2)
普通の言葉に変換すると,iのi乗はeのπ乗の平方根の逆数になる.
θ=π/4のとき,i^(i/2)=exp(−π/4)
θ=π/6のとき,i^(i/3)=exp(−π/6)
iの虚数乗は実数になることがわかるが,これは原点からの距離(ノルム)の増減作用を表していると考えられる.
また,
exp(−θ)=i^(2iθ/π)=cosiθ+isiniθ
exp(θ)=i^(-2iθ/π)=cosiθ−isiniθ
に,θ=1を代入すると
1/e=cosi+isini
e=cosi−isini
cosi=(e+1/e)/2
sini=(e−1/e)/2i
となる.
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