■代数学の基本定理とiの1/2乗とガロア理論(その26)
アルガンは虚数iを累乗しても大きくならないことを発見した
i^1=i→i^2=-1→i^3=-i→i^4=1→i^5=i→i^6=-1→i^7=-i→i^8=1・・・
一般にnを自然数とすると、i^(4n+1)=i→i^(4n+2)=-1→i^(4n+3)=-i→i^(4n+4)=1・・・
はじめの4つの異なる値が繰り返されるだけである。
これは複素平面上で視覚化できる。虚数iをかけると90°回転し、4回乗算するごとにスタート地点に戻る。
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自然数をn乗して1の位だけを残してみよう(mod10)
1^1=1→2^1=2→3^1=3→4^1=4→5^1=5→6^1=6→7^1=7→8^1=8→9^1=9
1^2=1→2^2=4→3^2=9→4^2=6→5^2=5→6^2=6→7^2=9→8^2=4→9^2=1・・・周期性・対称性がみられる
1^3=1→2^3=8→3^3=7→4^3=4→5^3=5→6^3=6→7^3=3→8^3=2→9^3=9・・・周期性・対称性がみられる
1^4=1→2^4=6→3^4=1→4^4=6→5^4=5→6^4=6→7^4=1→8^4=6→9^4=1・・・周期性・対称性がみられる
もっと続けてみると
1^5=1→2^5=2→3^5=3→4^5=4→5^5=5→6^5=6→7^5=7→8^5=8→9^5=9・・・1乗と同じ
1^6=1→2^6=4→3^6=9→4^6=6→5^6=5→6^6=6→7^6=7→8^6=4→9^6=1・・・2乗と同じ
1^7=1→2^7=8→3^7=7→4^7=4→5^7=5→6^7=6→7^7=3→8^4=2→9^7=9・・・3乗と同じ
1^8=1→2^8=6→3^8=1→4^8=6→5^8=5→6^8=6→7^8=1→8^8=6→9^8=1・・・4乗と同じ
はじめの4つの行が繰り返されるだけである。
k^(4n+1)=k^1 (mod10)
k^(4n+2)=k^2 (mod10)
k^(4n+3)=k^3 (mod10)
k^(4n+4)=k^4 (mod10)
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オイラーの定理:
exp(iθ)=cosθ+isinθ
において,θ=πを代入すると,exp(iπ)=−1という有名な式が得られる.π,i,eは数学の基本となる3つの数であるからだ.
一方,i^2=−1であるから
exp(iπ)=i^2
両辺をθ/π乗すると
exp(iθ)=i^(2θ/π)=cosθ+isinθ
が成り立つ.
θ=π/2のとき,i=i
θ=π/4のとき,i^(1/2)=(1+i)/√2
θ=π/6のとき,i^(1/3)=(√3+i)/2
iの実数乗は回転作用を表すことがわかる.
さらに,両辺をi乗すると
exp(−θ)=i^(2iθ/π)=(cosθ+isinθ)^i=cosiθ+isiniθ
が成り立つ.
θ=π/2のとき,i^i=exp(−π/2)=0.207879576・・・
i^i={exp(i(π/2))}^i=exp(-(π/2)=0.207879576・・
iは2乗するとー1になる数であるが、iをi乗するとびっくりすることに実数となるのである。
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