■ピタゴラス数とフィボナッチ三角形(その5)

フィボナッチ・フェルマーの方程式を拡張してみることにしましょう.

a)2つの2次曲面

  x^2+my^2=z^2

  x^2+ny^2=w^2

の交わりであるP^3における曲線は,射影平面P^2における楕円曲線

  mx^2y−nyx2−(x−y)z^2=0

  y(z^2−mx^2)=x(z^2−ny^2)

と同型になること(整数点は整数点に移る),

b)(m,n)=(1,−1)には自然数解は存在しないことを証明が,フィボナッチ・フェルマーの定理であること

c)この曲線は射影的に

  y^2=x(x−1)(x−λ),λ=n/(n−m)

と同値であること,したがって,j不変量は

  j=2^8(n^2−mn+m^2)^3/m^2n^2(n−m)^2 で表されることなどの帰結として,(m,n)=(1,2)には自然数解がない,(2,6),(5,−5)には自然数解があるなど,一般的な可解性条件(楕円曲線の有理点が求まる可能性)が得られています.

===================================