■超タクシー数(その20)

数学者ハーディがラマヌジャンに会いに行ったとき,タクシーナンバーが1729という何の変哲もない数であったと彼に伝えたところ,ラマヌジャンは1729は2つの3乗数で2通りに表せる最小の数だと答えたというエピソードは大変有名である.

たしかに

  Ta(2)=1729=12^3+1^3=10^3+9^3

と書き表すことができるが,どうすればそんなことに気づくことができるのだろうか? 

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数学者が1729という数を見たら、12^3=1728を思い浮かべないはずはない

さらに、1000=10^3、729=9^3であることにも当然気づくであろう。

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【1】超タクシー数

Ta(2)=1729は2通りの3乗数の和として表される最小の数である。

n通りの3乗数の和として表される数の中で、最小の数は何だろうか?

2は1通りの3乗数の和として表される最小の数である。

2=1^3+1^3

6通りまでの3乗数の和として表される最小の数はわかっている。

[1]3通り

Ta(3)=87539319=167^3+436^3=228^3+423^3=255^3+414^3

[2]4通り

Ta(4)=6963472309248

=2421^3+19083^3=5436^3+18948^3=10200^3+18072^3

=13322^3+16630^3

[3]5通り

Ta(5)=48988659276962496

=38787^3+365757^3=107839^3+362753^3=205292^3+342952^3

=221424^3+336588^3=231518^3+331954^3

[4]6通り

Ta(6)24153319581254312065344

=582162^3+20906206^3=3064173^3+28894803^3=8519281^3+28657487^3

=16218068^3+27093208^3=17492496^3+26590452^3=18289922^3+26224366^3

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超タクシー数は無限に存在するが、最初の6つしかわかっていない。

Ta(n)がすべてのnについて存在することは1938年、ハーディ、ライトにより証明された。

一方、4個の平方数によって2通りの和で表される最小の数は、635318657である

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