■球面鏡と放物面鏡(その7)
折り紙の折り目による包絡線として円錐曲線を表すことができますから,折り紙は2次方程式を解く力ももっています.
[1]平行線の線分の端点を1点に集めるように折り返せば、準線までの距離と焦点までの距離が等しくなって放物線になる
[2]円周上の点を円の中にある1点に合わせて折り返した時の折り目が描く曲線は楕円となる
[3]円周上の点を円の外にある1点に合わせて折り返した時の折り目が描く曲線は双曲線となる
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【補】天体望遠鏡
ガリレオは20倍の天体望遠鏡を作成し、1610年に木星の4個の衛星と土星の輪を発見しています。天王星、海王星、冥王星は望遠鏡の発達に伴って、それぞれ1781年、1846年、1930年に発見されています。
ガリレオの望遠鏡は2枚のレンズを細長筒に配したものですが、反射鏡とレンズを太短筒に配したものが反射望遠鏡です。このうち
主反射鏡が放物面、副反射鏡が楕円面のものがグレゴリー式反射望遠鏡
主反射鏡が放物面、副反射鏡が双曲面のものがカセグレン式反射望遠鏡
です。グレゴリーは数学者、カセグレンは司祭だったのですが、カセグレン式のほうが全体をコンパクトにすることができるので、今日、多くの反射望遠鏡やパラボラアンテナはカセグレン式の応用となっています。
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