■ルート系(その20)
aを行ベクトル,xを列ベクトルとして
a=(a1,・・・,an)
x’=(x1,・・・,xn)
実数をcとおくと,n次元ユークリッド空間の超平面は,
ax’=c
で表すことができます.原点を通るときc=0です.
ベクトルaを超平面の法線ベクトルと呼びます.法線ベクトルはスカラー倍を除いて一意に定まります.aをその長さ‖a‖で割ったベクトルa/‖a‖を考えると,これは長さ1の単位法線ベクトルとなります.
また,aが単位法線ベクトル,すなわち,
a1^2+a2^2+・・・+an^2=1
が成り立つとき,cは原点から超平面へ引いた垂線の(符号のついた)長さとなります.
n=1なら方程式はax=bですから,超平面は点にほかなりません.n=2ならax+by=cとなり,超平面は直線,n=3ならax+by+cz=dですから,超平面は平面を表します.3次元空間内の超平面が普通の平面だし,2次元空間内の超平面は直線ですから,n次元空間の場合,n−1次元の線形多様体を超平面というのです.
超平面<a,x>=0に対するbの反転像をb’とすると,b−b’はaに平行であり,
b−b’=2<b,a>/<a,a>
なる関係式が成立します.
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