■一筆書きで作図可能な星形(その17)

 星形5角形は5本の直線で一筆書きで描くことが容易である.しかし,星形6角形は6本の直線では描けない.また,星形7角形は1点とばし,2点とばしの2通りで描くことができる.

 ここでは,6通りに描くことのできる星形n角形考えてみよう.

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 φ(m)は,mと互いに素であり,mより小さい整数r,1≦r<mの個数として定義される.すなわち,φ(m)は1からm−1までの整数のうち,mと公約数をもたない数はいくつあるかを数えた数を表す.

 m=9→1,2,4,5,7,8→φ(9)=6

 m=10→1,3,7,9→φ(10)=4

 φ(1)=1,φ(2)=1,φ(3)=2,φ(4)=2

 φ(5)=4,φ(6)=2,φ(7)=6,φ(8)=4

 φ(9)=6,φ(10)=4,

 φ(p)=p−1

 φ(p^a)=(p−1)p^(a-1)=p^a(1−1/p)

 φ(m)=mΠ(1−1/pi)

 φ(10)=10(1−1/2)(1−1/5)=4

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 点に1,2,3,・・・,nと番号をつける.k−1をとばされた点の数とすると,kは1より大で,n−1より小でなければならない.また,kはnと互いに素でなければならない.

 n=5の場合,φ(5)=4であるが,(k,5)=1であり,k≠1,5−1であるのは,k=2,3の2つであるが,その2つは区別が付かない.

 したがって,一般のnに対して一筆書きで描ける星形n角形の数は

  {φ(n)−2}/2

で与えられる.

  n=5→φ(5)=4→1通り

  n=6→φ(6)=2→0通り

  n=7→φ(7)=6→2通り

 逆に,6通り→φ(n)=14

 しかし,14,26,34,・・・は非トーションであり,φ(n)=14,26,34,・・・にはなり得ないのである.→不可能

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