■折り紙による作図問題(その14)

折り紙は日本の伝統的お家芸であり,斜めに折った紙の上に農作物を載せて神前に供えるという習慣から発展した古い文化である.神社に奉納されている注連縄にはジグザグの紙(幣)が使われている.なぜ,こんな形をしているものが神社に奉納されているのか? 諸説あるようだが,幣が稲妻を,垂れ下がった細い藁が雨を,ねじれた太縄が雲を表しているのだそうだ.

雷が落ちると放電現象によって空気中の窒素が分離され,雨とともに地中にはいる.そして窒素を肥料として作物が育つ・・・こうして五穀豊穣を祈って注連縄が奉納されているというわけである.化学的で面白い解釈であるが,注連縄とは,神への崇拝のシンボルなのである.

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